あなたが青春時代に好きだった音楽って、
どんな音楽?どんなミュージシャンですか?

たまたま入ったカフェや街でなにげなく耳にして
「これ、昔よく聞いた曲だよ、懐かしい~!」って、
懐かしく思ったことってありますか?

または、駅や人ごみで、ふとすれ違った人が
昔お付き合いしていた彼や彼女と同じ匂いがして
思わず振り返っちゃった、なんて経験
あなたにはありますか?

そういう時に、タイムスリップしたみたいに
その当時の記憶が瞬時に蘇った経験ってありますか?

普段の生活の中では、すっかり忘れているようなこと
その一瞬で、あんなこと、こんなことあったよねって
思い出したこと、ありませんか?

「思い出の味 再現します」では
懐かしい「思い出の味」を食べた瞬間
もっといえば、匂いをかいだ瞬間に
このタイムスリップしたような感覚をおこさせて、
人為的に、記憶を蘇らせるということができます。

「思い出の味 再現します」を経験された
多くのクライアントさんが、口を揃えたように
「一瞬で、当時のことを思い出しました。」
料理を作ってくれたお母さんやおばあちゃんに
「もう一度会えたような気がします。」とおっしゃいます。

今回は、この「匂い」と「記憶」に関する
エピソードをご紹介したいと思います。

前回のブログでも少し書きましたが
「思い出の味」を再現していく過程で、
まだ料理は仕上がっていないし、
ましてや、まだ何も食べていないにもかかわらず
「これ、これ!」とクライアントさんが
言い出すことがあります。

「え?マジで??」
「いやいや、だってまだ食べてないや~ん!」と
私も心の中では思っているのですが・・・

今まで、20数例「思い出の味」を再現してきた中で
この匂いのサインが出たあとで、
それが「思い出の味」と違ったことはありません。

ということは、人間は味覚より先に「匂い」で
それが「思い出の味」かどうかを判別していて
その「匂いの記憶」はかなり精度が高く
こくめいな記憶であると、私は感じています。

私がこの「匂いの記憶」について不思議に思ったのは
「思い出の味 再現します」のサービスを
始めてまだ間もない頃。

おばあちゃんのつくってくれた「肉じゃが」を
再現したときのことでした。

このクライアントさんは、大阪の方で
おばあちゃんも大阪生まれの大阪育ち。
当然、肉じゃがの肉は牛肉でした。

事前のヒアリングの中で、このおばあちゃんは
「お肉」(大阪では肉といえば=牛肉ですよね)に
こだわりがあったことがわかっていました。

結果として、この肉じゃがにも
すごくいい霜降りの牛肉が使われていたのですが
試作当日は、「牛こま」といわれるこま切れ肉から
霜降りの和牛まで、3種類の牛肉を用意しました。

そして、試作後にわかったことなのですが
このおばあちゃんの肉じゃがは
関西風のすき焼きのように、
先に牛脂でお肉を焼き付けてから
ジャガイモなどの材料を入れて煮ているものでした。

その試作の途中、
まだジャガイモも煮えてもないタイミングで
クライアントさんが「これ、これ、この匂い!」と
言い出した時には、正直驚きました。

このクライアントさん、
おばあちゃんの肉じゃがが大好きで
よくおばあちゃんに「何が食べたい?」と聞かれると
「肉じゃが!」とリクエストして作ってもらっていた
というお話だったのですが、
おばあちゃんが作っている所は見たことがない
とおっしゃっていたのです。

実際、このクライアントさんが嘘をついていた、
と、私は思っていません。

きっと、じっと台所で見ていたことはなくても
おばあちゃんが、肉じゃがを作っていた
同じ家の中にいて、その匂いを覚えていたのでしょう。

それって、すごくないですか?

このクライアントさんは特別だから?
いえいえ、同じように「これ、これ!」と
食べる前に言ったクライアントさんは
他にも何人もいらっしゃいます。

ということは、あなたも、きっと私も
そういう記憶があるということだと思います。

ただ、それが今、必要でないから
表面に出てきていないだけ、だと考えます。

私も特別 脳科学に詳しいわけではありませんが
興味を持って調べてみると
「匂い」感知する「嗅覚」は、人間の五感の中で唯一
大脳新皮質を経由しないそうです。

この嗅覚は、大脳辺縁系といわれる(海馬・扁桃体など)
脳の深い(原始的な)部分と直接つながって、
そこに記憶されるようです。

そしてこの「匂い」は感情や記憶と密接に関係している
ということです。

また「匂い」の記憶は、視覚的な記憶に比べて
忘れにくいというデータもあるみたいです。

何十年ぶりに食べた料理をにも関わらず
匂いだけで「これ、これ!」と言えることや
再現した「思い出の味」を食べて、
それを食べていた当時のことや、感情を思い出し、
涙を流すクライアントさん。

こういう科学的な裏づけなど、何も知らずに始めた
「思い出の味 再現します」ですが、
今まで、再現してきた料理の数々を思い出すときに
なるほどなぁ、と思うことも多かったりもします。

昨年から、テレビなどで紹介していただくことも多い
「思い出の味 再現します」ですが、
たった十分~数十分の時間では、
実際、私が何をしていて、どうして再現できるのか?
なぜクライアントさんが涙ぐんでいるのか?を描ききれず
「やらせ?」「マジックみたい・・・」と
思っている方もいらっしゃるかもしれないと、
私自身感じています。

不思議に思うことや、聞きたいなと思うことがあれば
「こんなこと聞いたら失礼?」なんて思わず
何でも遠慮なく聞いていただければ、お答えします。

また、あなたの「思い出の味」のエピソードなども
ぜひお聞かせください。

「実際、再現してもらうところまでいかなくても、
話をきいてもらえただけでも、すっきりとして
なんだか癒されたようなきがします。」
などの感想もたくさんいただいていますし、
私自身、たくさんのエピソードを聞きたいのです。

そうして、私自身の中にデータを蓄積していくことが
次の再現の際、何か役に立つことがあるんじゃないかと
いつも考えています。

次回は、この「記憶」の不思議について
私が経験した、面白いお話しようと思います。

では、お楽しみに~!